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思いつくこと、思い出すこと、思いあぐねていること。それから時どきワイヤーワーク。

ポジティブに生きるのも大変なんだろうな

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私は昔から“石橋を叩いて”結局、渡らないことが多いタイプだ。

物事をポジティブに捉えることよりも、マイナス面に目が行きやすい。

慎重なタイプとも言えるが、世間ではグズとも呼ばれる。

 

ポジティブ思考の本を読んで「その通りだ」と思うことは何度もあったし、

成功者の名言に感動することもある。

ビジネス研修でもポジティブ・シンキングは大はやりで、

「前向きな考え方」というのがチームに良い影響を及ぼし、

結果として成果に結びつくと言われると、その場では自分もそうありたいと考える。

 

それで自分自身なにが変わったかというと、正直あまり変わった気がしない。

 

なぜこんなことを書き始めたかというと、

昨日からあまり書く気がしなくなってしまったからだ。

そもそも、毎日一つは記事を書こうと決めたわけでもなく、

書きたい時に書けばいいのだが、別に書かなくてもいいかと思うと、

しばらく書かなくなってしまう自分を恐れたのかもしれない。

 

まさにこんな時こそ、無理にでも「明るく前向きに」考えて、

行動するべきなのだろう。

 

「目を通してくださる方がいる限り頑張ろう!」と気を取り直したところで、

ふと同級生のことを思い出した。

ポジティブを語らせて、彼の右に出る人はいない。

キングオブポジティブと言ってもいい。

 

あるとき、彼が私の後輩の店にふらりと寄ったそうだ。

当時の彼は、アパレル系会社の協同経営者か何かで、羽振りも良かった。

滅多に顔を見せることがなかったから

「わざわざ寄ってもらってすいません。忙しそうですね」と、後輩が挨拶をすると、

「いっそがしくて、いっそがしくて・・・」と、言いながらも

景気のいい話をいくつかしてくれたそうだ。

「本当かなあ?」と思うような話がどんどん出てくるのだが、

彼は話が上手だったのでつい引これてしまうのだった。

話はともかく、とにかく死ぬほど忙しいらしい。

 

自慢話しを聞かされた後、彼がやけに日焼けしていることに気がついた後輩が、

「ずいぶん焼けてますね!」と真っ黒な彼に尋ねると、

返って来た答えがすごかった。

 

あんまりヒマなんで、沖縄行って来たんだよ・・・」

 

ポジティブでいることは、必ずしもロジカルである必要はないということらしい。

ポジティブに生きるというのも、結構たいへんなのだろうか。