針金細工教室「ワイヤーワークの基礎」 その6
今回は「ツリー」に挑戦です。
シンプルな造形ですが、なかなか可愛いと思います。
出来上がりのイメージは、モミの木です。
前回に続いての“一筆書き”で、留めの作業は実質的にゼロですから、
技術的な難易度は高くないと思います。
お手本は鉄の#18(約1.2ミリ)ワイヤーなので、
上から指で押さえたあと離すと上下に少し揺れます。
バネと一緒ですね。
最初は、お手本通り(寸法通り)に作ってみてください。
そして、出来上がったら少しだけ離れて見てみましょう。
すると、もうちょっと背を高くしようとか、枝を張らせようとか、
感じるものがあるかもしれません。
気持ちのいいバランスは人によって様々です。
それを簡単に自分で作ることが出来るのですから、
自分の好きな形に作り変えて下さい。
そのとき、元々のワイヤーの長さを変えずに全体のバランスを変える方法と、
最初から長めのワイヤーから作って余ったワイヤーは切る方法が考えられます。
創作上の制約を楽しいと感じられる人は前者を、
めんどうと思われたら後者ですね。
人それぞれで違う“気持ちのいいバランス”について書きましたが、
やっかいなことに同じ人間でも変わることがあります。
少なくとも、私は自分でも呆れるほど変わります。
「これでよし」と思った形(作品)が、
次の日になって「気に入らない」ことはよくあります。
「これでよし」の前には「没になったもの」があるのですが、
「没にしたもの」の方が良く見えたりするのですね。
ひとりの人の中にある黄金比は、たえず揺れ動いて流動的なのかもしれません。
それでは、作り方と各サイズです。
と思ったのですが、
今回は出来上がり画像とワイヤー(全長)の長さだけを頼りにつくる、
少し難易度の高いエクササイズにしてみようと思います。
「ワイヤーワークの基礎」と断ってスタートさせたのですが、
「簡単すぎる」との声が聞こえてきそうなので、
ちょっと趣向を変えてみますね・・・。
参考のため、真上からも撮ってみました。
中級への誘いということで、まずは作ってみましょう!
ワイヤーの全長は70センチで、仕上り寸法の高さは約11センチです。
それでは、また。
追記
BASEにハンギングバスケットの新作を公開しました。
興味のある方は、ご覧ください。