何となく「モチベーション」を考えてみた(L)
ビジネス・スキルで「モチベーション」といえば、
どちらかといえば他者に対するマネジメントとして、
位置づけされます。
モチベーションは「やる気」と訳せばわかりやすいですね。
部下に対する基本的なスキルとして、
やる気を引き出すことはチームの成果に直結してくるものです。
ここに10人のチームがあるとして、
それぞれのメンバーが今より10%のやる気を出してくれれば、
理論上11人のチームとなります。
戦力アップですね。
ことはそんなに単純ではありませんが、
とにかくモチベーションは大事です。
仕事で成果を上げるための要素はいろいろありますが、
「スキル」「モチベーション」「環境」の三つを挙げる方もおられます。
うろ覚えで恐縮ですが、
「人の能力差なんて、どんなにあったとしてもせいぜい倍くらいだけど、
やる気の違いは何十倍にもなる」と、
ある著名な経営者の語録にもあったような気がします。
ところで、メンバーのやる気を引き出すことは大切だと思うのですが、
実は、もっともっと大事なことがあるような気がしてなりません。
それは、今あるやる気(モチベーション)を失わせないようにすることです。
やる気を出させるより、
失わせないようにするほうがはるかに楽なはずなのに、
なぜかその事はあまり問題にされないようです。
最初からやる気がない場合はともかく、
もともと持っているやる気を削いでしまうことは、
すごくもったいないですよね。
人のやる気を削ぐ人にはなりたくないものです。(自戒をこめて)
さらに、ここまで書いてきてふと思ったのですが、
他者に対しての働きかけはともかく、
自分自身についてはどうでしょうか?
自分のモチベーションを上げるにはどうしたら良いかです。
ほんとはこれがいちばん難しいのかもしれません。
ひとつは他者からの働きかけに頼るというか、
期待するという方法が考えられます。
いわゆる他力です。
まさに「はてなスター」などはこれに相当します。
付けてもらうと元気が出ます。
もうひとつは他者に頼らないというか、期待しない方法です。
自力ですね。
これが本筋かもしれませんが、いかんせん難しい。
「今日も1日がんばりましょう~!」と唱えたくらいで、
モチベーションが上がるのなら、誰だって苦労はしません。
なので、私は自分で自分を鼓舞するために、
硬軟取り混ぜて作戦を立ててみたりします。
しかし、
そもそも作戦とは秘密にしておいて実行するからこそ効果があるものです。
自分で立てた作戦は、その時点で自分にはバレバレなので、
必然的に大きな効果は期待できないことになります。
大いなるジレンマです。
作戦を立てた「自分に厳しい自分」と、
作戦を実行する「自分に甘い自分」との戦いですが、
そもそもバレてる作戦なので、結果は見えているのですね。
さらに事態を複雑しているのは、
「自分に厳しい自分」と「自分に甘い自分」以外にも、
「素直な自分」だったり「ひねくれた自分」だったり、
いろいろな自分が自分の中にいるということです。
信念をもたない「日和見(ひよりみ)菌」みたいな自分もいます。
一応全部ホンモノの自分なのですが、
優勢になる自分は日ごとに違うので、いよいよ厄介です。
厄介だけど、私は“いい加減”なので
「まあいいか」と自分をごまかしにかかって適当に切り上げます。
世間でよく言う「まじめなひと」というのは、
この内なる戦いに、
しっかり自分でケリをつけようとする人なのかもしれません。
でもこれって、ものすごいエネルギーが必要なんだろうと思います。
持ってるエネルギーを外に向ける前に、
使いきって疲れてしまうような気がします。
まじめなことは決して悪いことではないけれど、
時には「まあいいか」と適当になることも、
いいですよ。
それでは、また。