東京まで77.7マイル

思いつくこと、思い出すこと、思いあぐねていること。それから時どきワイヤーワーク。

偲ぶ会で(L)

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突然死した後輩の「偲ぶ会」に行ってきた。

wired1997.hatenablog.com 街中にある創作居酒屋で、オーナーは彼の同級生だ。

25人位、集まっていた。

一応「偲ぶ会」ということだったけど、

湿っぽさなんてどこにもなくて、

「そのうちみんな行くから待ってろや」みたいな感じだ。

事情を知らない人が見たら、

おっさんだけの少し早い忘年会にしか見えない。

 

それでも誰かが持ち込んだDVDが流れると、

店の中が少し静かになった。

それは25年位前の画質の悪い映像で、

当時やっていたラグビーの試合を編集したものだった。

集まった人のうち、半分位はチームのメンバーだったので、

懐かしさもあって見入ってしまった。

 

何となく、ある小説の好きなフレーズを思い出した。

「他人をわかろうとしたり、

 何かをしてあげようとしたり、

 他人からわかって貰おうとしたり、

 何かして貰おうとしたりするな。

 自分がキラキラと輝いている時が何よりも大切なのだ」と。

   *限りなく透明に近いブルーだったと思うけど、

    間違っていたらご指摘ください。

随分前に読んだ本なのに、なぜか記憶に残っている。

なんか、この頃はキラキラしてたなぁと、

このフレーズを思い出しながら少し寂しくなってしまった。

 

「偲ぶ会」の席は、早く着いた者から詰める感じだった。

私のテーブルは4人掛けで、2人は同級生、

あと1人は一回り違う後輩だった。

数か月ぶりに会うメンバーだったけど、

その間にその3人に起きたことを聞いて、

少し前に覚えたキラキラへの想いはどこかに飛んで行ってしまった。

 

後輩の高校生になったばかりの子供が突然ある病を発症し、

この夏の2か月間を集中治療室で生き死にをさまよったという。

なんと、世界でまだ14例しかないのだという。

 

若い頃は、人の辛い体験を聞きながら慰めようとして、

どこかに自分じゃなくてよかったみたいな気持ちがあったけど、

今はそんな思いは浮かばない。

 

聞いてて涙が止まらなかった。

 

細かいことは書けないけど、

奇跡が起きて、今は自宅に戻れたという。

 

同級生の1人の奥さんは乳がんの手術を受け、

今週末には退院できそうだと言っていた。

もう1人の同級生も、大変だった。

たまたまテーブルが一緒になった3人である。

 

「歯が痛い」なんて、

腑抜けたことをブログに書いている自分が情けなくなってきて、

しばらく休もうかと思いながら、昨日は眠りについた。

 

こんな日もある。