東京まで77.7マイル

思いつくこと、思い出すこと、思いあぐねていること。それから時どきワイヤーワーク。

夢の在り処(ありか)を思う(M)

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ブログを書き始めて、

時間の使い方が随分変わったけれど、

時間を使わなくなった代表がテレビです。

 

もともとテレビっ子(?)ではないので、

必ず見る番組はひとつもなく、録画もしません。

少し前まではニュースだけはよく見ていたのですが、

最近はそれもほとんど見なくなりました。

なので、何曜日の何時に何があるのか、

当然だけど全く頭に入っていません。

 

それでも、どうしても見たいというわけでもなく、

何となくテレビのスイッチを入れてしまう

タイミングというのがあって、

例えば土曜日の夕方6時過ぎくらいが、

ちょうどそれに当たります。

スイッチを入れた後、

何をやっているのかわからないので、

番組表を出してチェックをし、

見たいものがあればそれを見る感じですね。

 

土曜日のこの時間(PM6:00~)は、

BS日テレ

「小さな村の物語 イタリア」をやっています。

これを読んで下さっている方の中にも、

お好きな方がきっといらっしゃるような気がします。

私もこれは好きな番組なので、

「あっ、今日やってるんだ」

と、思いながら見ることになるのですね。

 

カテゴリーは紀行・ドキュメンタリーで、

イタリアの片田舎に住む人々の、

ありのままの生活を紹介するという番組です。

リポーターが登場することもなく、

俳優の三上博史氏の感情を抑えたナレーションだけで、

番組が進行していきます。

 

昨日は4人の兄弟姉妹が力を合わせて、

父が残した仕事(会社)を引き継いできた様が、

オルネッラ・ヴァノーニのノスタルジックな歌声とともに、

淡々と映し出されていました。

調べたところ主題歌は「ラップンタント」というそうです。

どこか懐かしく、何度聞いても素敵な曲です。

 

お父さんが起こしたのは、

山の上にある「石切加工」の会社なのですが、

そのお父さんが、よもや57歳の若さで急逝してしまったのです。

その傾きかけた会社を、

兄弟の固い絆で乗り越えてきた様が、

手に取るように伝わってきました。

 

番組最後のあたりで、心に響く言葉があったので、

記事に書きとめたいと思いました。

 

亡き父の跡を継ぎ、

主婦から女性では珍しい石加工職人の道へ進んだ、

長女の言葉です。

「仕事は大変なこともありますが、

 ・・・・・今は穏やかな生活です。

 ここでは夢見る必要がないんです」と。

 

「人生に夢があるのではなく、夢が人生をつくる」

というのは私の好きな言葉ですが、

「夢見る必要がないんです」という言葉に、

「人生をどう生きるか」の、

ひとつの理想を見た気がしました。

 

編集された番組だというのを差し引いても、

考えさせられます。

 

それでは、また。