経験(S)
これをしたら成功する、
これをやったら上手くいくという話は、
正直あまり当てにならないような気がしています。
そうじゃなかったら、
本屋さんの自己啓発コーナーに、
どう考えても読みきれないほどの
「人生に必要な、たった◯◯の□□□!」みたいな本が、
山のように並んでいることの説明がつきません。
「たった◯◯の□□□!」で上手くいくなら、
とっくに誰だって上手くいってるはず。
つまり他の人の成功体験をなぞっても、
必ずしも上手くはいかないことの方が、
圧倒的に多いということなんだと思います。
経験が役に立つとすれば、
それは成功よりもむしろ失敗体験です。
野球監督時代の野村克也氏に、
こんな言葉があります。
「勝ちに不思議の勝ちあり、
負けに不思議の負けなし」
野球は確率のゲームであり、
監督の仕事は突き詰めれば,
いかに与えられた戦力で勝率を上げるかです。
基本、勝ったり負けたりの中で、
学ぶべきは負け試合という言葉は、
人生にもそのまま当てはまるのではないでしょうか。
なかなか深い言葉だと思います。
以前、
「良き読み手でありたい」と記事に書いたので、
暮れからお正月にかけて、
多くの人の記事を読んでいました。
クスッと笑える微笑ましいものから、
これって本当に実話?っていうくらい、
大変な状況をくぐり抜けてきた体験や、
まさにその渦中にある苦しみが、
切実に綴られているものもありました。
失敗談もたくさんありますね。
当然ですが、失敗して失うものもあるでしょう。
なぜ失敗したのかを分析したりすることも必要です。
でも本当に大切なことは、
「失敗したっってまた立ち直れるんだ」
ということを知ることです。
失敗を経験するってことは、
それを知るチャンスですよ。
それを知ることは、本当に本当に大事だから!
正直、私なんか言ってみれば失敗だらけの人生です。
上手くいかないことへの的確なアドバイスは難しくても、
失敗談なら少し書けるかもしれません。
改めて、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、また。