好き(S)
好きと嫌いが割とはっきりしている。
昔からずっとそうだったし、
たぶんこれからも変わらないような気がする。
人の場合は好きと嫌いじゃなくって、
好きと苦手(にがて)になって、
その間にどちらでもない人たちがいる。
ほんとは嫌いな人もいるけど…ね。
割合は「1:8:1」くらいかと思ったけれど、
よくよく考えてみると、
「1:95:4」くらいかもしれない。
どちらでもない人たちが95%と圧倒的で、
この人たちが、付き合っていくうちに、
違うグループに移動することも稀だけどある。
不思議なのは「好きな人たち」で、
この人たちが他のグループに行くことはない。
とにかく何らかの理由で好きになった人は、
ず~と好きなままだ。
好きになる理由が決まっているのかというと、
自分でもはっきり説明ができない。
どこかでそのスイッチが入るのだろう。
あとで思い出し
「あの時だな」って分かる場合もあるし、
分からないこともある。
どんなに仲が良くったって、
年がら年中意気投合しているなんてことは、
きっとあり得ない。
それを期待して好きになるわけではないし、
全部好きじゃなくても、
それでも好きだって方が潔よい。
好きになるって、そういうものだと思う。
たった1%だけど、
この大切な人たちとの関わりの中でしか、
生きている本当の喜びを感じることは、
できないような気がする。
そして、哀しみや寂しさも。
好きになれる人はそんなにいないけれど、
自分はたぶんそういう人。
きっと変わらない。