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思いつくこと、思い出すこと、思いあぐねていること。それから時どきワイヤーワーク。

バレーの舞台で王様役をした話(S)

たぶん40代最後の年だった。

知り合いに頼まれて、

生まれて初めてバレーの舞台に立った。

地元のバレー教室が開催する

定例の発表会だった。

ある演目で、団員に適任者がなく

知り合いに出演依頼がきたらしい。

役柄は女王様。

本人は承諾したのだが、

もうひとつ条件(お願い)があって、

「王様役を連れてきて」ということだった。

 

さすがに二つ返事ともいかないので

様子を見るつもりで教室に行ってみたら

「すいません、今回は本当にありがとうござåいます」と、

主宰されている女性に言われて

引けなくなってしまった。

ちなみに二人とも、ど素人。

「そこに居てくれるだけでいいので…」

ということだったが、

結局なんだかんだと

1か月近く通って練習した記憶がある。

 

話を現在に戻して、少し前のこと。

仕事の打ち合わせをしていたある日、

「子育てが少し楽になってきたので

 小さい頃からの夢だったバレーを習いたい」と

その女性(社外)がつぶやいた。

「こんな年(まだ30代)から始めたら

 恥ずかしいかなぁ」と言うので、

「いやいや、どうぞやってください」と

背中を押してみた。

 

そこで思い出したのが、この写真。

ちなみに、舞台に立ったことは

出演を頼んできた知り合いと、

バレー教室の方々を除くと、

未だ家族を含めて誰も知らない。

写真もたくさん頂いたけど

大きな封筒に入ったままだった。

 

そんなことがあったことも

すっかり忘れていたけど、

「恥ずかしいからどうしよう…」と言う人を

その気にさせるにはこれしかないと

怪しい写真を送ってあげた。

 

大爆笑したみたいだけど、

その後バレーの話は出てこないので

始めるきっかけにはならなかったというか、

むしろその逆の効果だったかもしれない。

 

人の役に立つのは難しい。

 

注:こちらもインスタと同時配信です。