東京まで77.7マイル

思いつくこと、思い出すこと、思いあぐねていること。それから時どきワイヤーワーク。

植物のチカラ

 

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木々や草花など、多くの人は植物に癒されます。

育てるのは苦手だという人も、

植物そのものが嫌いだということは少ないようです。

 

なぜ癒されるのかと言う理由には諸説ありますが、

私たちの中にある「遠い記憶」に関係しているようです。

それは、はるか大昔、ヒトがまだ裸に近い姿で生活していた頃のこと。

武器らしいものも持たず、獣と戦わなければ生きていけなかった頃のこと。

 

狩をするため、あるいは狩られないために、

木々の葉の陰に身を潜めていたという記憶からだと言います。

 

身を潜めるとは命を守ることでもあります。

だから、ヒトは植物に囲まれると安心するというのですね。

私はこの説明が一番好きです。

 

狩るために隠れるのと、狩られないために隠れるのでは、

同じ隠れるとはいえ全く状況が違いますが、

どちらのヒトにとっても植物はありがたかったというのが好きな理由です。

私の植物好きは、どっちのタイプのヒトの血を引き継いでいるのかを考えてみると、

後者のような気がしてきますが、皆さまはいかがでしょうか?

 

ところで、緑視率というのがあります。

人の視界に占める緑の割合ですね。

上記の理由も含めて、グリーン効果はストレスの軽減にも繋がると言われているし、

草木の緑が一定の分量以上あることで、人の心によい影響を与えるということです。

 

 

最適解は10~15%だそうですが、

多すぎても逆にストレスを感じることがあるようで、

おおむね25%を越えると量が多いと感じるそうです。

 

皆さまは、いかがですか?

 

 

「いつかそのうちに」と思っていたことが半分かなった話

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いつかそのうちにと思っていることがある。

 

正確には、いくつもあったはずだったと言ったほうがいいのかもしれない。

なぜかと言うと、いつかそのうちにと思っていても、

そのほとんどは何の事だったか忘れてしまったからだ。

いつかそのうちにと思いついたり考えたりした時点で「To Doリスト」に書き込み、

毎日寝る前にそれを唱えたりする人がいる。

「人生の夢をかなえるたった100の習慣」

みたいな自己啓発本にはよく書かれているし、

口に出して言うことでその実現率が飛躍的に高まることも実証されているようだ。

 

知ってるならやればいいじゃないですか?と突っ込みが入りそうだが、

私は筋金入りの甘ちゃんなので、そういうことはしないのだ。

思い付きの速さと思い込みの強さはあるが、肝心の実行力がない。

 

話が脱線してしまったので本題に戻します。

 

2年前ぐらいだったと思う。

デスクワークをしていたら、とある社員が私のデスクに来て、

あたりをはばかるように「ちょっといいですか」と小さな声で言った。

彼は高校の後輩である。

小さな声というのは、わざわざ声を落としているのが明白だったからだ。

なんといっても彼は応援団出身で本来は声がデカイのだ。

部署が違うので、普段は滅多に話すこともない。

さらに「向こうに行って話しましょう」と言い出すので、

何のことやらわからずデスクを離れ、誰もいないフリースペースに移動した。

座ると、一冊の小冊子の最後のページを広げたのだが、

それは地元企業が発行しているフリーペーパーであった。

私もよく見るのでますます何のことやらと思っていたら、彼が一点を指差したので

その先を見て一瞬

「ん・*・■・△・?」となった。

 

なんと編集後記のスタッフ名が書いてあるその中に、私の名前があったのだ。

 

彼は私がバイトで寄稿していると思ったらしく、

会社にバレるとまずいことになるかもしれないと考えたのだった。

ペンネームを使ったらいいと言いたかったのかもしれない。

先輩思いなのだ。

 

結論から言うと、編集後記の人物は同姓同名者であった。

 

自分の名前を想定していない場所で目の当たりにすると

結構びっくりするものだ。

今までも名前の読みが同じ人はいたけれど、4文字一致は初めてだ。

とにかく「俺じゃないよ」と言い、笑って席に戻った。

 

あれから2年。

 

昨日、ある資料を弊社に届けるために来社した方に、お会いした。

本来の担当が外出していたので、同じ部署の私が代わりに対応したのだが、

名刺を拝見したら例のフリーペーパーを発行されている会社だった。

新聞社のグループ企業として、自社媒体だけでなくプロモーションのプロとして

幅広い事業領域で実績のある会社である。

 

黙って受け取れば用は済むのだが、

ここぞとばかり改めてお渡しした私の名刺の名前のあたりを指差し、

「御社に私と同じ名前の方がいらっしゃると思うのですが・・・」

と話を向けると、彼女もビックリ!

 

調子に乗って「彼によろしくお伝えください」とお願いしたら、

なんと今日、ご本人の写真がメールで送られてきた。

 

そこには、彼女が言っていた通りのキラキラした彼が写っていた。

「いつかそのうちに」の半分が実現した瞬間である。

 

実際の彼にお会いするのは、多分2年後くらいのような気がする。

「いつかそのうちに」の実現まで4年かかることになるけれど、

なんだか今から楽しみである。

 

やられたぜ!三題 その3

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タイトルは大事である。

なので毎回考えてしまう。

 

中身がないのでせめてキャッチーにしたら読んでいただけるのかと思い、

最初は「もってけドロボー!三題」としたけれど、

どうにも品がないし悪事を推奨しているとも受取られかねないと考え、

少し穏やかにしてみた。

いまさらだけど、あまり変わらなかったか・・・。

 

やっぱり、タイトルは難しい。

 

最後は自宅(住宅)編である。

前編ふたつはだいぶ前の話だし、店舗や自販機のことなので特殊なケースともいえた。

今回は誰にでも起こりえることなので、少しは皆さまのお役に立てるかもしれない。

 

数ヶ月前の、とある日のことである。

ごみだしの日だった。

勝手口から出て、道路の反対側にある集積場にごみを置いた。

集積場はうちの目の前である。

晴れて、気持ちのいい朝だった。

 

ポンと置いて、振り返りながら戻ろうとした、そのときである。

目の前は我が家の駐車場で、普段通り2台の車が並んでバックで入れてあった。

その奥が、玄関である。

門も塀もないので、敷地には誰でも入れる。

ごみを置いたらそのまま勝手口に戻るだけだから、1分もかからない。

順調に行けばの話しであるが、この日は残念ながら順調にいかず、

初めての経験をすることとなった。

 

人は見ているようで見ていないと言う。

自分が見たいものしか見えないとも言う。

視界にあるからといって詳細までは見えてないものである。

なんと言ってもピントが合うのは中心部だけだから。

道路を渡って勝手口に戻るとき、どこを見ているわけでもないのだ。

 

ところが何歩か歩いて、何かの違いに気付いた。

 

そこを見ていたわけでもないのに、

それに気が付くのは不思議としか言いようがないのだが、

これこそは第六感ともいうべき超感覚のなせるわざなのかもしれない。

 

気が付いたのは、ナンバープレートが付いていない私の車だった。

 

一瞬「はあ~?」と思考が止まった後、

もしやと思って車の後ろに回ってみた。

後ろもない。

 

最初は、前の日に乗っていたとき外れてしまったのかと考えたけど、

いくらなんでも両方外れるはずはない。

いたずらだったら、もっと違う方法がありそうだけど、

考えてみても、それ以上はどうにもわからない。

 

少しして、「まさか盗難か?!」と気が付いた。

とにかく夜中のうちにやられたようだった。

念のため確認したら、隣に停めてある車は無事である。

 

例によって110番

5回目である。

 

パトカーを待つ間、ディーラーの担当営業マンに電話をしたところ、

早朝にも関わらず出て下さった。頼りになる。

ナンバーの付いてない車で道路を走ってはダメなこと位はわかるが、

その先の段取りがまったくわからないので、アドバイスをもらうためだ。

 

ひと通り説明すると

「保険適応になるかどうかを含めて、諸々確認します」とのことで、

そうこうしている内にパトカーともう一台の覆面が到着した。

出社の時間が迫ってきたので、とりあえず会社にも一報を入れる。

 

そして、いつもの現場検証だ。

質問に答え、写真を撮られ、また質問に答えてと、調べが進んでいく。

一通り済んで、一台のパトカーが署に戻った頃、

「なぜ私のクルマがやられたのか?」という素朴な疑問を

残った刑事さんにぶつけてみた。

 

最初のほうで、道路から見て車の奥が玄関であることを書いたが、

実はその玄関にあるダウンライトを“人感センサータイプ”に変えたばかりだったのだ。

後ろのナンバープレートを外そうとすると、

どうやってもセンサーの範囲に入ってしまうはずである。

都合のよい暗がりではなくなったはずなのだ。

当然、防犯も期待して設置したので、そのあたりも聞きたかったのだが、

刑事さんの返事は予想を超えたものだった。

 

「手元が明るくなって、仕事がやりやすかったですかねえ・・・」

 

逆転の発想というべきか、これがプロの解説であった。

人感センサー付きダウンライトの仕様書に

防犯効果が謳ってあるかといえば、多分ないのだろう。

残念だけど、私が勝手に期待しただけなのだ。

 

その1で書いた通りなのかもしれない。

「やろうと思えば、まあやりますね」の定理である。

 

wired1997.hatenablog.com

 

このままではオチがないので、一応対策を書いておきたい。

 

ここまで書いた以上、これを読んで下さった皆さまのナンバープレートを、

窃盗犯から守らなければならないと思うからだ。

対策は、簡単で完璧です。

 

「愛車のナンバープレートは、乗り終わったら自ら外しておく」

 

これだけ。

外すのはフロントだけで、これは簡単に外れるのです。

基本、悪さに使う場合は二枚セットだということ(刑事さんの話)なので、

一枚外しておけば大丈夫なのです。

 

いかがでしょうか?

 

この先は、要点だけを書きます。

 

・ナンバープレートのない車は、道路を走れない。

  ⇒市役所で仮ナンバーを貸し出してくれます。

          期間は最長5日間で費用は750円。陸運局ではありません!(重要)

   留めるための金具は付いていないので、自分で用意する必要があります。

   また、このナンバープレートは、あくまで運輸局に行くためのもので、

   それ以外の用途、例えば会社に行くとかに使用してはいけないようです。

・新たなナンバーの取得

  ⇒各地の運輸支局(通称:陸運局)に行って必要な書類を提出すると、

   原則即日交付となります。

   渡された新しいナンバープレートは、その場で自分で付ける事になります。

   費用は1520円でした。

 

最後の陸運局では敷地内にある別の事務所(自動車時関係等)を

回る必要がありますが、おおむね1時間半くらいで全ての作業が済みました。

今回は折角の機会なのでその後の手続きを全部自分でやってみたのです

聞けば丁寧に教えてくれると思いますので、全くの素人が行っても大丈夫です。

お住まいの地域で少し違うところもあるかもしれません。

その場合はご容赦ください。

 

大坂なおみの魅力

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大坂なおみ(敬称略)がテニスの全米オープン女子シングルスで優勝した。

快挙である。

 

最初は「がんばってるなあ」と言うぐらいで見ていたのだが、

9月7日付けの“ある新聞記事”を読んで、

私はすっかり大坂のファンになってしまった。

 

錦織とともに4強に進出した、次の日である。

 

記事は日刊スポーツ新聞社の吉村忠弘氏の署名入りで、

新聞だけでなく、nikkansports.comでも配信されていた。

記事のタイトルは

「大坂は鈍感力が武器 ラケットは市販品」であった。

 

要約すると大坂が使っているラケットは特注品どころか市販されているもので、

愛好家が使うものと全く変わらないということだった。

ストリングスの素材も同様だという。

 

たしかに優勝賞金が4億円を越えるような大会で、

フレームの両サイドに鉛を張ってバランスを調整したラケットなんて

見たことない気がする。

 

そもそもテニスに限らず世界一を決めるような試合で、

こんな話は聞いたこともない。

プレースタイルなんかより、私はこんな話に惹かれるのだ。

イチコロである。

 

全米オープンの会場はニューヨークである。

大坂にとっては完全アウェーであったが、ものともしなかった。

かっこいい。

 

優勝を決めた後、

「ニューヨーカーにも祝福されるのかな」と、

だいぶ前に読んだ記事を、突然思い出した。

 

ニューヨークメッツが優勝したとき、

地元の放送局は次のような天気予報を流したのだ。

「本日快晴。ただしところにより紙吹雪」

ところと言うのがメッツの優勝パレードが通過する通りであるのは言うまでもない。

こういうのをウィットと言うのかと、少しうらやましかった。

かっこいいですよね。

 

そんな先入観もあったのか、

試合後のセレモニーを少し複雑な思いでみていたけど、

彼女はとても立派だった。

タフな試合を制した後の、ラフな扱いにも礼儀を失わなかった。

 

やっぱり本当にかっこいい。

 

針金細工教室「ワイヤーワークの基礎」 その6

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今回は「ツリー」に挑戦です。

 

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シンプルな造形ですが、なかなか可愛いと思います。

出来上がりのイメージは、モミの木です。

前回に続いての“一筆書き”で、留めの作業は実質的にゼロですから、

技術的な難易度は高くないと思います。

 

お手本は鉄の#18(約1.2ミリ)ワイヤーなので、

上から指で押さえたあと離すと上下に少し揺れます。

バネと一緒ですね。

 

最初は、お手本通り(寸法通り)に作ってみてください。

そして、出来上がったら少しだけ離れて見てみましょう。

すると、もうちょっと背を高くしようとか、枝を張らせようとか、

感じるものがあるかもしれません。

 

気持ちのいいバランスは人によって様々です。

それを簡単に自分で作ることが出来るのですから、

自分の好きな形に作り変えて下さい。

そのとき、元々のワイヤーの長さを変えずに全体のバランスを変える方法と、

最初から長めのワイヤーから作って余ったワイヤーは切る方法が考えられます。

創作上の制約を楽しいと感じられる人は前者を、

めんどうと思われたら後者ですね。

 

人それぞれで違う“気持ちのいいバランス”について書きましたが、

やっかいなことに同じ人間でも変わることがあります。

少なくとも、私は自分でも呆れるほど変わります。

 

「これでよし」と思った形(作品)が、

次の日になって「気に入らない」ことはよくあります。

「これでよし」の前には「没になったもの」があるのですが、

「没にしたもの」の方が良く見えたりするのですね。

ひとりの人の中にある黄金比は、たえず揺れ動いて流動的なのかもしれません。

 

それでは、作り方と各サイズです。

 

と思ったのですが、

今回は出来上がり画像とワイヤー(全長)の長さだけを頼りにつくる、

少し難易度の高いエクササイズにしてみようと思います。

「ワイヤーワークの基礎」と断ってスタートさせたのですが、

「簡単すぎる」との声が聞こえてきそうなので、

ちょっと趣向を変えてみますね・・・。

 

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参考のため、真上からも撮ってみました。

 

中級への誘いということで、まずは作ってみましょう!

ワイヤーの全長は70センチで、仕上り寸法の高さは約11センチです。

それでは、また。

 

追記

BASEにハンギングバスケットの新作を公開しました。

興味のある方は、ご覧ください。

https://wired1997.thebase.in

 

 

感謝の伝え方

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新しく読者になって下さった方の記事は、

なるべく全部読もうとしています。

 

読み方は、最新の記事を何本か読んだ後、

一番最初に投稿された記事に戻って、時系列で読んでいます。

それが出来るのも、読者の数が片手を少し越えたぐらいだからで、

せめてもの特権でしょうか。

 

最初から読もうと思ったのは、

書かれた記事を出来るだけ文脈の中で捉えたかったからです。

背景、周辺の状況、前後関係を知ることで、

書き手の伝えたかったイメージやメッセージに近づきたいからです。

 

良いたとえが思い浮かばないのですが、妙齢の女性が「パパ」と呼ぶ人が、

父親なのか、はたまた援助をしてくれるオジサンなのかで、

話の意味や全体像が変わります。

ひとつの記事の中では、細部を語らずに文章が進むことはよくありますが、

大まかな背景を事前に知っていれば、行間を読む手間も省けるような気がします。

そのために必要な最低限の共有情報があればいいので、

それ以上は逆にフィルターがかかってしまう恐れがあり、かえって不要です。

「どんな人なのか」と想像する楽しみもなくなってしまいます。

 

とにかくそれらを汲み取りたいので、初投稿から読んでいるわけです。

 

私がブログを書き始めてそろそろ50日になりますが、

自分で読み返してみても雑感私見にクラフト教室と、全く脈絡がありません。

書かれた記事は公開された時点で一人歩きをするものです。

あくまで、単独の記事として。

「思い出すこと」と断ってはいますが、それも時系列ではないので、

私の記事をいくつか読んで下さった方は、

捉えどころがなく混乱するのではと思います。

 

色々が初めてだったので、自分の「人となり」を理解していただくことを、

急ぎすぎたのかもしれません。今更ですが・・・。

 

それでもこのまま書き続けていけば、

そのうち「思い出すこと」は書き尽くすでしょうし、

後は「思いつくこと」と「思いあぐねていること」だけになるはずです。

そうなれば、もう少し読みやすくなるのでしょうか?

 

読んで下さって、ありがとうございます。

 

ペンを取る気にならないけれど

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「内外、天地とも平和が達成される」という、

元号の意味と願いからどんどん遠ざかって行く気がする平成の最後。

 

被害に遭われた各地の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。