東京まで77.7マイル

思いつくこと、思い出すこと、思いあぐねていること。それから時どきワイヤーワーク。

曲の魅力と声のチカラ(L)

要は同じことを聞かされているのに、

その言い方や話し方によって、

聞き手が受ける印象はずいぶん変わるものだ。

 

この人は「何をいいたいのか」ということは、

「どんな言い方」で話してくれたかで、

伝わり方(伝わる内容)は変わってしまう。

なので、人にお願いをするような場面では

理屈や根拠を示す以上に

どう伝えるかということが大事である。

理屈は分かってもらえたとしても、

「どうも、気にいらねぇ」

などと思われたら物事は進まない。

 

ところで言い方や話し方は

気をつけることができるけれど、

「声」そのものは変えることができない。

声は生まれ持ってのもので、

声の大小や感情の込め方がどうであれ、

声そのものは変わらない。

 

さらに滑舌・発声・話し方・・・等々、

たとえトレーニングを積んだとしても

やはり声そのものはあまり変わらないのではないか。

変に声色(こわいろ)を変えたところで、

打算が見え隠れして、みっともないし…。

 

ところで、どんな声が心地良いかは、

言ってみれば好みの問題で、

人によって様々だけど、

自分の声が好きだという人は少ないようだ。

 

ちなみに自分が普段聞いている自分の声は、

他人が聞いている自分の声とは

違って聞こえていることは、

よく知られている。

録音した自分の声を聞いてみて、

「え~!へんなの~」

と感じた経験を持つ人は

意外と多いのではないか。

とにかく声は大事な個性の一部だけど、

好むと好まざると、変える事は難しいのだ。

 

一般的に「ある曲」の評価は

オリジナルが公開された時点で決まる。

さほど評価されなかったものが

別の誰かがカバーしたことで、

再評価されることもある。

逆の場合も当然あって、

オリジナルにあやかりたかったのだろうけれど、

なんだかガッカリするカバーも散見する。

それがボーカル曲であれば、

歌い手の役割はとても大きいのだ。

 

今回紹介する動画は、三つ。

 

最初の曲は「One Love/上を向いて歩こうで、

オリジナルは坂本 九さん。

まさに世代を超え、時代を超えて、

今後も歌い継がれていくに違いない、名曲だと思う。

このバージョンは私の「お気に入り」のひとつだけど、

特に「上を向いて歩こう」の出だしを担当している

「Sino」さんの声が妙に耳に残る。

はにかみながらも、ちょっと低い声で歌っている少女。

元気でやってるのかな…。

どんな大人になっているのかな…。

公開されて何年も経つのに、

再生するたびに、今でもそう思う。

youtu.be

 

次の動画は上を向いて歩こうのカバーで、

歌い手は近藤房之助さん。

憂いに満ち、深みがあって、ブルージー

youtu.be

 

最後は、最初に紹介した「Sinon」さんのもので、

曲はCarpentersカーペンターズ)の

「I need to be in love(青春の輝き)」

日本人の歌う英語曲のカバーは

ちょっと残念なのが多いけれど、

これは別格だと思う。

 *sinoさんは、sinonさんに改名しました。

youtu.be

 

それでは、また。