20th Century Boy:My favorite songs 27(SS)
事実はひとつ、解釈は無限という。
その通りだと思う。
「藪の中」で芥川龍之介が描いたことは、
今も現実世界で日々起きている。
こっちで本当のことは、あっちでは嘘だというし、
あっちで本当のことは、こっちでは嘘になったりする。
そんなニュースが多過ぎる。
ひとつの事実はひとつの見方にしか過ぎず、
そのひとつを持って、
これこそが「真実」であるというのは、
どうも違うのだろう。
「真実」というのは、
見方を変えた事実をたくさん集めて、
これ以上は無いと言い切れた時、
始めてその輪郭が露わになるものであって、
それは集めたものの核心というより、
ぼやっとした輪郭に包まれた、
総体なのかもしれない。
もっとも、集め切れるということこそが
すでに幻影なのかも。
今日の1曲は「20th Century Boy」
T.Rexです。
それでは、また。