東京まで77.7マイル

思いつくこと、思い出すこと、思いあぐねていること。それから時どきワイヤーワーク。

上毛三山とは関係あるような、ないような話(L)

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私が住んでいるところは、関東平野のはじっこです。

 

その先は、上毛三山と呼ばれる山々が連なっていて、

そこから吹き下ろす「からっ風」が名物です。

上毛三山とは「赤城山」「榛名山」「妙義山」ですが、

中でも「赤城山」は三兄弟の長男のような感じでしょうか。

 

話が横道に逸れてしまいますが、日曜日に開催予定だった

赤城ヒルクライム」も「榛名湖マラソン」も台風で中止となりました。

県外からも多くの方が参加者する大会なので、とても残念でした。

 

話を戻します。

 

下の子がまだ中学生くらいだったでしょうか、

カミさんと3人で映画を見に行きました。

住んでいるところから車で1時間くらいかかるところに、

県内初のショッピングモールができたのですが、

そこに最新の映画館が併設されたのです。

 

息子と私が見る映画に興味がないカミさんは、

開始時間が少し遅い別の映画を見るということでした。

 

両方の映画が終わって集合したら、

「新しいカードを作って節約できた」と自慢げです。

聞けば、映画を待つロビーでカードの勧誘をしていて、

「入会していただければ今日から映画が割引になる」と言われたようです。

 

その後モールの中をプラプラしていると、かみさんの携帯が鳴りました。

3人が立ち止まって、聞くともなく聞いていると

「・・・違います。イマイです・・・」

なにやら間違い電話のようです。

そんなはずはありません」とも言ってます。

間違い電話ならすぐ切ればいいのに、さらにやり取りをして、

「・・・はい・・わかりました」と言って電話を切りました。

 

間違い電話を受けて「わかりました」は変だと思いましたが、

とにかく映画館のロビーに戻るというのです。

なんだか釈然としない顔つきです。

怒ってるようにも見えます。

くっついて行った先は、カードの発行カウンターでした。

「電話をいただいたイマイです」

なぜか名前を強調しています。

 

すると係りの人が、1枚の書類を出してカミさんの前に広げました。

それは、どうやら先ほどカミさんが書いた、カードの申込書のようでした。

 

ところで、その手の書類には記入例として名前・住所が書かれたものがあります。

実際には、そのすぐ下にある行に自分の名前や住所を書き入れるのですね。

記入例の名前はローカルなものもあるようです。

 

係りの人が指差すところを見たカミさんが、

耳まで真っ赤にして「すいません」と頭を下げました。

記入例の名前は「赤城花子」でした。

 

どうやら、その通り書いたようです。

 

「自分の名前が書けなくなったらおしまいだね」と言います。

皆さん、そんなことはありません。

ご安心ください。

40前に書けなくなっても、生きていけます。

 

ちなみに、その後しばらくの間、

家では「アカギハナコ」と呼ばれていましたが、

観念して返事はしていたようです。